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「センパイ…大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ。それより彼女は?殴られたりしてない?」
「殴られたのは俺だけなんで大丈夫です!巻き込んじゃってすみません…!」
あの後、先生が駆け付けてくれて…野次馬達もバラバラに散って行った。
どうやら、泣いてた子はあの男達に執拗に虐められてたらしい。
それをひよりちゃんが守って…ひよりちゃんを吉野くんが守って。っていう、そういう繋がり。
あいつらはただ楽しみたいってだけで弱い者虐めをしてるクズだって、吉野くんは怖い顔で言った。
先生達もあいつらには困ってるらしく、次に大きい事件を起こしたら退学だとまで言われてるのに、全く反省する様子は無く
むしろ、隠れて悪さをするようになったから、ほとほと困っているらしい。
「僕、ひよりちゃんを守りたいけど…喧嘩がそんなに強くなくて。いつもあんな感じで…」
情けないですよね、って悲しく笑う吉野くんに、そんなことないよって返した。
自分より強い相手に立ち向かえるなんて、そんなこと出来る人はそう居ないよ。
「多分、無くなりはしないだろうけど…彼女の虐めはおさまると思うよ。良かったね」
「そんな事言われたって喜べないですよ…!センパイ達が今度は…」
大丈夫大丈夫。いざとなったらひと気の無い場所まで連れ込んでボコボコにするから。
なんてことは言えないけど。
「俺達は大丈夫だよ。足は早い方だから。それに、年下になんか負けてられないしね」
リアル鬼ごっこ。うん、爽やかを維持するには鬼ごっこしかない。
それでもしつこく追いかけてくるようだったら立ち向かおう。
喧嘩吹っかけてきたくせに、途中で逃げようとした奴を追いかけ回して飛び蹴り喰らわすくらいには根に持つタイプだったからね、俺。
爽やかを脅かす奴は根絶やし決定。
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