真白学園腐女子の会

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それからはいつも通り奏と買い物をして。そのまま家に帰った。 「何か…これが普通になってるよね、俺達」 「…不満?俺は伊織と一緒の時間が増えて嬉しいけど」 「そうじゃないけど…中学の時と変わったな、と思って。真逆だし」 こんな喋り方も普通になってきたけど…本当はもっと口が悪いし。 斎藤くんにも負けない…むしろ勝ってるくらい汚い言葉ばっか使ってた記憶がある。 ボロが出ないようにってのと、いつどこで誰が見てるか分かんないからって理由で、普段からこの喋り方にしたんだけど… それについて考えると、いつも違和感が襲ってきてむず痒くなる。 「今度…地元に帰ろっか。久しぶりに皆と遊びたいし!」 「いいけど…喧嘩はほどほどにな」 「…自分からは売らないよ」 むしろ、自分から吹っ掛けた喧嘩なんて片手で足りる回数だっての。 何故か売られまくって…。それを買ってたら、いつの間にか悪名が知れ渡っただけなんだから。 「キレるなよ。止めるの大変だから」 「そりゃこっちのセリフ!奏は仲間も殴り出すからタチが悪い!」 「伊織はどこまでも相手を追い詰めるからタチが悪い」 うん。どっちもタチが悪いよね。 俺は執念深いからさ…やっぱ売られた喧嘩は倍返しが当たり前だって思うんだけどなぁ。 人からすると、俺はやり過ぎる節があるらしい…。自覚はあるようで、無い。 「ま、取り敢えず…極力、喧嘩はしないってことで!それで解決!」 「解決したのか…それ」 してないけどね。まぁ気にするだけ無駄だって。なんだかんだ、俺達2人とも喧嘩っ早いし。 地雷を少しでも踏まれたら手が出ちゃうもんね。 だから、人より喧嘩して…有名になったんだろうけど…今は考えないでおく。
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