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そんな会話をしながら、ご飯の準備をしていた。ほら、和食って簡単なようで時間かかるし。
奏はいつも通り、ソファに座ってくつろいでいる。
これ、きっと夫婦とかだったらちょっとは手伝ってよ!的な喧嘩にでもなるんだろうか。
「いつ行こっか。明日は劇だから来週以降になるけど…どうせならあっちでゆっくりしたいよね」
「土日で行くか、夏休みか」
あ、そうか…もうそんな季節か。
去年は奏と他10人くらいで海に行ったっけなぁ。バーベキューとかして。
可愛い女の子が声掛けてきてくれて。何か皆でワイワイしてた気がする。
その中の1人といい感じの雰囲気になったんだけど…奏が超不機嫌になって、そっちに気を取られて結局付き合えなかった。
その時は何でだろ、とか思ってたけど…今なら分かる。嫉妬だよね…。
「じゃあ夏休みに行く?今度は中学の時の友達とさ、海行こうよ!」
「………」
「え、嫌…?」
別に嫌じゃないけど。そう言った奏に首を傾げた。奏も仲良い奴いっぱい居るのに。
こっちに来てから仲違いでもしたんだろうか。いや、それは無いか。
たまーに、連絡も取ってるし。
「あいつら、絶対ナンパするだろ」
「まぁ…。飢えてる奴ら多いしなぁ」
俺も含めて。
野郎だけで海に行くってなったら、ナンパは必須だよね、うん。
「女の子と一緒なら、ナンパはしないだろうけど…。嫌なら女の子誘ってみる?」
「そうじゃない。伊織にベタベタされるのが嫌なんだよ」
「彼女くらい作らせて…!!」
「…は?」
「いえ、なんでもないですすみません睨むのやめてください」
手に持ったリモコン片手に睨まれるとさ、それだけて命の危機を感じるよね…
リモコンは、立派な凶器です!
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