とても好きな、あの人

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「何…これ…」 「次の新作です!是非お2人にお願いしたくて!」 「うーん、これ…ちょっと過激なんじゃないかな?」 「腐女子の会で秘密裏に進めていくので問題なしです!」 あるよ!問題しかないよ!なんだよこの内容。前回と比べると内容が飛躍しすぎだろ。しかも妙にリアルに作ってんじゃねーよ! 劇で腰抜かしたのは認めるけど!認めるけどね! あの後の展開を考えました!って村上さんが持ってくるから…ろくでもない内容なのは分かってたけど、仕方なく読んだらこれだよ! 「今度はこの内容で短編映画を作りたいです!」 「いや、悪いんだけど…これは…」 「ダメですか?」 聞くまでもねぇだろ!何が嫌で男と!しかも親友と!濃厚なベットシーンを撮らなくちゃいけないの! 「俺はいいけど?」 「今はマジで黙ってろ脳内お花畑」 前回はBLというジャンルを知らなかったが故に起きた事故だったけどな、今回はそうはいかん。俺はもう知ってしまった。 あの劇はとても好評だったらしく、腐女子の会の新入部員はかなり入って来たそうだ。 俺達のせいで目覚めなくてよかった性癖が目覚めてしまったらしい。なんか罪悪感を覚えるけど…目覚めたものは仕方ない。 関わらなければ良いだけだ。 腐女子の女の子すっげー怖い視線で俺達を見てくるんだもん…肉食系女子とはよく言ったもんだよな。マジ怖い。 男同士に興奮するなんて…可愛い女の子には裏があるってのは分かってたけど…性格の悪さくらいなら許せるけど、男同士なんて俺には無理だ! まさに親友がそうだからな!あはは!笑えない! 前ならへー。そんなのもあるんだ…くらいに受け流せてたかもしれないけど!腐女子の餌があるからね、俺の周り。
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