とても好きな、あの人

20/22
前へ
/480ページ
次へ
「キスマーク…付けられる方がマシ、って言ったよね?」 「答えはNO!!」 「…………」 「すみません言いました」 そろそろ暴れ過ぎて手首が痛くなってきた。もしかしたら傷が出来てるかもしれない。 開放して欲しいけど…ブラックな笑みを浮かべる奏からは開放する気配は感じられない。 てか、完全に俺にキスマーク付けようとしてきてるよねこの人。 キスマークだけで済めばいいけど…いや、良くない。女の子からなら大歓迎だけど、男は良くない。 「あれは…アレだよ?冗談っていうか、その…」 「今この場で犯されるのと、キスマークだけで済むのどっちがいい?」 「…選択肢少なくないっすか?」 「早く選べよ」 ひぃぃぃ。何でこの人こんなに強引なの!おかしいよ!これは友達の範囲超えてるよ! というか、これが男女間のやり取りだとしても強引過ぎるよ!何!?犯されるかキスマーク付けられるかの選択肢って! そんなの非現実的すぎて選べないっての! 「我は開放を望む!!」 「分かった。ドロドロに甘やかしてぐちゃぐちゃに犯してあげるね」 「う、うっそぴょーん!キスマークで許してやるよ!な!だから落ち着けって!落ち着いて下さい!」 「そう…残念」 とても残念がってるとは思えないほど笑顔なんですけど…。 何で奏はこんなにも俺の扱いが上手いんだろう。何で俺はこんなにも奏の思い通りに動いてしまうんだろう。
/480ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1993人が本棚に入れています
本棚に追加