美しすぎるカップル

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この学園祭は、嬉しいことに女の子も一緒になって出し物をする。 俺達A組と、女の子のA組が1チームになって一緒に出し物が出来るってのは、本当に嬉しいことだ。 ただ、隣にいる魔王様が俺のモテ期を妨害することだけが本当に…本当に嫌すぎて泣きそうなのである。 「市川くん、シンデレラ頑張ってね!」 「うん。ありがとう。君みたいに可愛いシンデレラじゃないから…不安だけど頑張るよ」 「そ、そんな…!可愛いなんて…」 赤面してる可愛い女の子。 こっちまで照れちゃいそうなくらい可愛らしい表情をしてるのに…そろそろ足の指のどれかが千切れんじゃないかってくらい踏まれてる。 「すみません魔王様。足、足を踏んでます」 「ああ…ごめん。害虫が付いてるから殺してた」 「とても虫に対する圧力とは思えない力がかかってるんですけど?」 「もう伊織の大事な足に虫が付かないように無くしてしまえばいいと思って」 それは足自体をですか!? こえぇ…怖すぎるよ魔王様。真顔で言うあたり冗談に聞こえないのが更に怖いっての! てか痛い!いつまでグリグリしてんだよ…! 「もう女の子居ないよ…いないから。いないからあっち行ったから痛いから痛い!すんませんっした!」 「何が?俺は虫を殺してるだってば」 「だから圧力間違ってるから!」 永遠に謝罪し続けたらやっとやめてくれた。この魔王は加減ってものを知らないから怖いんだよな。 俺…多分いつかは四肢のどれかが確実に無くなる気がする。やべ…ちびりそう。 「ほら、帰るぞ奏。足冷やしたいマジで痛い」 「気の所為だろ」 「うるせえ。実行犯は黙ってろ」 ったく…こんなんじゃ俺の寿命しか縮まらないよ。奏は伸び伸び自由にやってんだろうけど、俺の精神が削れていく…! HRも終わり、次々に下校していくクラスメイト。女の子も自分達の教室に帰って行ったし、俺達も帰ろうと廊下に出た瞬間。 「あれ…いじめっ子三人衆?」 窓から見える中庭に、例のふぁんたすてぃっくべいべー達が見えた。
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