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魔王を回避するとっておきの戦法、手を繋いで歩き出すを発動したら元の奏に戻ってくれた。
ちょろいのかなんなのか…よく分からない。
「さすがに4人分の食材は無いから、ちょっとスーパー行ってくるよ。三郎は吉野くんと俺の部屋で待ってて」
「次三郎って呼んだらぶち殺す」
「た、橘くんは吉野くんと待機でお願いします」
「分かった」
なんだこの後輩…まだ人気のある場所で爽やか中の俺に喧嘩を売るとは恐ろしい。
今なら反抗出来ないと知っての狼藉か…!なんという謀反人…!天誅下れ!!!
「何睨んでんの」
「アハハ…気の所為だよ?じゃ、これ鍵。スーパー行ってくるから、ご飯までには吉野くんを正常に戻しててね…!」
「うん。分かった」
こうして俺は魔王を片手にその場を離れた。
さぶろ…橘はちゃんと吉野くんを元に戻せるだろうか。今のところ起きてるけど死んでるみたいに意識が無いけど…
「3日もあいつらと飯食うの嫌なんだけど。他で俺との時間作って」
歩き出した瞬間、奏がそんな提案をしてきた。一緒に飯食うくらい良くね?俺のお金は飛んで消え去っていきますけどね!
「てか、学校でも一緒じゃん俺達」
「一緒に寝よ」
「…おおふ。拙者の体に指一本触れぬと言うなら、その提案を快諾致そう」
「それは無理」
「それは俺も無理…」
「大丈夫。伊織の嫌がる事はしないから」
「俺の人生でこれほどまでに信用性に欠ける言葉は聞いたことないぜ…」
ちょっと待って、何故か流れが嫌な方に流れて行ってるよ!嫌がることをもう既にされそうになってるよ!?
3日もあれば確実に魔王に何かされる予測立てるくらいは空っぽの俺の頭でもできるよ!?
助けて神様。
俺の体は女の子対応専用モデルなの。男非対応なの!だからお願い神様!俺はここで精神的死を味わいたくないよ…!!!
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