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「ど う し て こ う な っ た」
スーパーから帰ってきて、部屋に入った瞬間のおれの言葉とこの感情を理解してくれる人はいてくれるだろうか!?
吉野くんが大嫌いな橘と一緒にいれば、気がまぎれると思ったのに…何で抱き合って寝てるのでしょうか…!?
いや、仲良しになったなら良いんだよ?
でもほら、こういう光景が目の前にあるとさ、黙ってないやつもいるわけで。
「俺たちも寝ようか」
「なんでそうなる!?」
魔王が便乗しようと俺の手を全力で腕を掴んでくるのが激痛すぎて泣きたい。泣きたいってかうるうるしてきた。
ちくしょう…視界が潤ってるぜ。ドライアイの希望だな!
「と、とにかく!先にご飯の準備をしよう!」
「そうだな…今晩は初夜だから…お楽しみは後に取っておくか」
「俺まだ一緒に寝るの許可してないからね!?」
「どうせ俺が説得すれば伊織は折れるのに許可なんか取る必要性ある?」
「説得じゃなくて脅迫な!?そこ間違えたらダメだからな!?」
優しく腰を抱いてくる奏が恨めしい。
何で俺の親友は親友としての一線を越えてこようとするんだ。しかも強引に。今日から3日間は絶対、何を言っても強引に一緒に寝ようとしてくるぞ…。
絶対断れないのが分かってるから、奏の言い分にきちんと反論してやることも出来ない。
悔しいぜちくしょう…!!!
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