委員長のお仕事

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_________________ はい。やって参りました。翌日です! 昨日はお昼休みにご飯を食べたくらいから、そこそこ機嫌が直っていた奏でしたが! 「本当に行くのか」 超低音ボイスで軽い脅しにも似た発言を…朝飯を頬張りながら言われました! 正直に言おう!怖い! でも、食べる手を止めないところが奏らしくて良いよ! 「いや、斎藤くん…悪い人じゃないし…やっぱ留年して欲しくないじゃん?」 「どうでもいい」 「そう言わずに…同じクラスメイトじゃんか…」 「ほとんどあいつと一緒に授業なんか受けてないのにか?」 何も言い返せません。はい。 てか、何でそんなに斎藤くんを目の敵にしてんだよ… 女の子と半裸で寝てただけだぜ? んー。だけ、って言い方もアレだけどね。俺には衝撃的だったから。 「別にいいよ?奏も一緒に来なくて…起こすくらい俺1人で出来るし…」 言い終わるか言い終わらないかって所で、頭を鷲掴みにされました。 奏!指力…指力! 頭から鳴ってはならない音が鳴ってるから!恐ろしくミシミシ鳴ってるから! 「俺が昨日言った事を思いだせ」 「ごめんなさい!1人で会いに行こうとしてごめんなさい!離して!痛いから!」 半泣きになった。マジで痛い…奏の筋力半端ない。 その細い体から、どうやったらそんな力が出てくるんだよ…! 離してもらった瞬間、ちゃんと頭が陥没してないか確かめちゃうくらいに痛い。 「いいか。伊織は外で待ってろ。絶対部屋に入って来るな」 「それ、俺が起こしに行く意味無くないっすか奏さん」 「……………」 「承知しました睨まないでください」 くそ…いつになったら奏はデレてくれるんだ…。 もっと俺に優しい奏が見たい! 今の顔、例えるなら般若だもんね。超怖い。怖い次元越えてるくらい怖い。
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