委員長のお仕事

10/30

1993人が本棚に入れています
本棚に追加
/480ページ
____________________ そうか…分かったぞ。 斎藤くんの話をしたら奏がイライラしてたのも、1人で会うなって言ったのも… 全部、奏が斎藤くんを好きだからだ! 好きな人に近付かれることが嫌だったから、ああやって俺を離れさせようと…。 そうか。奏は男が好きだったのか。 偏見は無い!偏見は無いけど…ちゃんと俺も奏の気持ちを考えて、朝迎えに行くのは奏に任せよう。 やっぱり好きな人とはずっと一緒に居たいだろうし…! 部屋に帰ってきて、放心することほんの数分。 何であんな事になっていたのか、俺なりに単純な頭で考えてみた結果だ。 うん、これはなかなか良い線いってると思う。探偵になれるかもしれない。 天才だ、俺。 ここの学校にはホモが多いから…奏はそれを知ってここに入学したんだ。 そうだよな…奏、顔は良いのに彼女出来たなんて話は聞かなかったもんな。 奏は彼氏が欲しかったんだ! そして、キスしてたってことは…2人は付き合ってるはず。 あれはおはようのキスだ。 ああああああ……そんな甘々な朝の雰囲気をぶち壊しちゃったんだよな、俺。 絶対怒ってるよ…。 ____ピンポーン 「伊織、俺だ。開けろ」 「魔王がやって来た!」 「誰が魔王だ。早く開けろ」 「ひぃ!奏様!どうかお帰りください!静まりたまえ!」 ドアに両手を向けて、出るはずの無い気孔派をぶち当ててみたけど、やっぱり効果は無い。 ガンガン蹴ってくる音にビビりながら鍵を開けると、超不機嫌そうな奏の姿。 「何で学校行ってないんだよ。斎藤を迎えに行った意味が無いだろ」 「頭痛が痛くて…」 「……………」 「嘘です睨まないで下さい」 速報。 奏が殺人鬼のような目をしてます。
/480ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1993人が本棚に入れています
本棚に追加