委員長のお仕事

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『無事か!?さっきの男は誰だ?何かされたんじゃないだろうな?俺がぶっ殺してやるから場所言え』 何かめっちゃまくし立てられてるんですけど…。 とにかく何もされてないことと、先輩が寝ちゃった事と、名前すら知らない先輩だって事を伝えておいた。 何を思ったのか…今は体育館裏に居るらしくて、先生に頼まれて社会科室に居ることを伝えたら舌打ちされた。 『今から行くからそこから一歩も動くなよ。動いたら殺す。絶対殺す』 電話越しにでも分かるくらいの殺気を放ってくる奏に 「動かなくても殺されそうな気がするんで逃げていいですか…」 そう言ったら、また放送禁止用語を連発されたから大人しく待つことにしよう。うんうん。 切ればいいのに…電話を切らないまま走って向かってるらしい奏の荒い息を聞きながら暴言を吐かれること1分くらい。 抱き締めたままの先輩がもぞもぞ動き出して…手を掴まれた。 「伊織ちゃん…」 そう名前を呼ぶ先輩は、眠そうな目で俺を見た。 支えてたから、ちょっと軽くなってラッキー。とか、心の中で思ってたんだけど。 「他の男と電話なんて…浮気?」 「はい…?」 何か意味不明な発言をする先輩に首を傾げると、顎を掴まれて唇をペロリと舐められました。 ひぃぃぃぃ…キモい! めっちゃ鳥肌立った!ゾワゾワする!キモい!この人マジで意味不明なんだけど! 何?何がしたいの!? キスならまだしも舐められたんですけど…!?いや、だからってキスされるのも嫌だけどね!? 『伊織?どうした』 耳元から聞こえる奏の声に返事も出来ない。 だって腕と顎を掴まれて、しかも唇舐められて…口と口がくっつくかくっつかないかの所に先輩の顔があるんですもの! ちょっとでも動いたら当たる。絶対当たる。それだけは避けたい。 でもこの人が腕を掴む力が強すぎて抵抗出来ない。むしろ痛い。 ………俺、今、パニクってる。
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