委員長のお仕事

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「もう…本当、可愛いなぁ…」 うっとりした目で俺を見下ろす先輩。今度はベルトに手をかけて来た。 「や、やめて下さい…!」 「やだ。可愛い伊織ちゃんが悪いんだよ?抵抗もしないし…」 だから抵抗してますってば! 簡単に外されたベルト。そして、手際良くズボンをパンツごとずらしてくる先輩。 学校で息子をさらけ出す俺の痴態っぷりを考えると涙が止まらないんですけど…。 恥ずかしい。 別に男に息子を見られるのに抵抗は無いよ?だって同じもの付いてるでしょ? でもね、触らないで下さい! 気持ち悪いと思ってても反応しちゃうから!生理現象ってやつは俺の感情ではどうにもなんないから! 「ん……」 「声、我慢してるの?いいんだよ?俺、声聞くの好きだから…」 もう死にたい。 これ、誰かに見られたら…俺が1年かけて築き上げてきた爽やかキャラが丸潰れだよ! 今度から変態野郎として見られるんだ…絶対そうだよ。 「か、なで。助けて…」 何か気が付いたら奏を呼んでた。 てか、呼べる人って言えば奏しか居ないんだけどね。 この痴態を晒しても、奏の中の俺は素そのものだから、イメージが崩れる心配も無いし。 それに…1番の親友だし。 怖いけど、頼りになるし。 優しいところもあるし。 「ねぇ…他の男の名前呼ぶなんて…やっぱり俺の事キライ?俺はこんなに愛してるのに…」 息子を弄りながら何を言ってるんでしょうかこの人は! あー。もうふるぼっきしてますよ。大変な事になってますよ。 「……なで、かな……かなで!」 これ以上の痴態を晒す前に!早く来て助けて下さい! と、名前を叫んだ瞬間。 上に乗っかっていた先輩が消えた。 正しく言うと、横に吹っ飛んだ。が正解になるのかな。
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