修学旅行

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この自由時間、女の子と喋りたかったんだけど…残念ながら、ホテルが別っていう。 隣のホテルなのに何でホテルから出ちゃいけないんだろう。 爽やかキャラじゃなかったら、きっと、脱走してる。 まあ、そんなこと考えても仕方ないから…せめて友達と楽しく過ごそう。 そう思って、ホテルのロビーで数人が談笑してる輪へ入った。 去年同じクラスだった友達とか、その連れで仲良くなった友達がいっぱい居たから。 「市川ってさ、何でそんなに完璧なわけ?イケメンだし、頭もいいし、運動も出来るし」 「え?そんなことないよ。皆が見てないとこで頑張ってるだけだって!」 ホモがいっぱい居る高校でも、やっぱ俺みたいに普通の男も居る。 最近はホモ発生率が多かったからなぁ…こういうの、安心するよね。 奏と遊ぶのも良かったんだけど、何か…部屋に荷物を置きにいった瞬間 斎藤くんと猛烈な痴話喧嘩をし始めたから逃げて来たんだよね。 佐々木くんは荷物を置くとすぐに他の子に呼ばれて何処かへ行っちゃったし。 やっぱりムードメーカーは俺とは別の意味で人気者だから忙しいみたいだ。 佐々木くんが居るだけで、その場が明るくなって楽しくなるもんね。 「彼女は?市川なら選びたい放題だろ?」 「選びたい放題ってことは…ヤりたい放題じゃね?」 「うわー!そういうの超憧れる!曜日によって会う女決めてみたいんだけど!」 「そんなことしないよ!俺、全然モテないし…彼女も居ないし。しかも、一途だよ?」 こんなに爽やかキャラを貫き通してるのに、告白もされないし! いや、何回かはされたけど… この性格だと、ホイホイ彼女を変えたり出来ないなって思って じゃあ好きな人と付き合おう!って思ったけど…好きな人が出来ないんだよ! ちくしょう! 「それでモテてないとか!俺達に喧嘩売ってんのかよ!」 「やっぱモテる男は違うねぇ。俺にも半分でいいから顔の良さ分けてくれよ!」 「じゃあ俺は女を何人か!」 「皆が思ってるほど、そんな出来た人間じゃないよ?」 素の性格は真逆だしね!しかも女にモテたいからっていうゲスい理由でこの性格にしたんだし!
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