修学旅行

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「ほら!ダメだよ2人とも。脱ぐから、ね?脱ぐから!」 なんだこの3人。 協調性が無さすぎて、俺が無駄に気を使わないといけないじゃないか。 バッと勢い良くロンTを脱いで、さあ早く次行こうか、って笑うとビックリするくらい見られた。 「ごめんね。鍛えてないから、あまり見ないでもらえるかな…?」 え、何。怖いんですけど。 これただのお遊びだよね?何でそんな怖い顔で見るんですか奏さん。 で、斎藤くんは何でちょっと口角上げているんですか。 某阿部さんにしか見えなくなってくるからやめていただきたい。 「市川って女みたいな体してんだな。ちょっとくびれあるじゃん!」 その発言は地味に傷付くぞ佐々木くん。女みたいとかふざけんなよ佐々木。 修学旅行終わったら筋トレしていい体になってやるからな佐々木! 「そうかな?最近運動してないから…やっぱり貧相かな?」 「ううん!女みたいに色気ある!おっぱい無いのが残念だな!」 あ、なんか佐々木くんのこと嫌いになりそう。 とにかく、女と比べてんじゃねえよ。 てなわけで…少しだけイライラしながらもジェンガの順番は回って行く。 次に引いた斎藤くんは、3週まわる間正座って指令。 なんかね、分かるかな。 こんな明るい金髪で、目付きも悪い不良が真顔で正座してるのってね 何かじわじわ来る。 でもこれ多分俺だけだよね… とか思ってると、奏がジェンガを引いて…無言で立ち上がって俺の隣に座った。 「え?どうしたの?」 「伊織、キスして」 「………………………は?」 何言ってんのこいつ。
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