修学旅行

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いつの間にかそれは胸ぐらを掴み合う物凄い喧嘩になって。 「あ…前田!斎藤!せっかくの俺の楽しみを…!こんにゃろう!」 2人はジェンガを倒した。 喧嘩を始めたことなんかそっちのけで…佐々木くんはジェンガを倒したことに怒っちゃって 何かものすごくハチャメチャな展開になってしまったから 耳に吐息とかいう、ふざけた指令は忘れ去られたので良しとしよう! ひゃっほーい! その後30分くらい、黙々と喧嘩をおっぱじめた3人を黙って見ていた。 あ、ジェンガはこっそり俺が片付けました。もうやりたくないし。 服も着ました。 スーパー変態野郎はマジで勘弁してほしいからね…。 で、いつまで経っても終わらない喧嘩に若干飽きてきた頃…先生が就寝時間だぞーって知らせに来て やっとのことで喧嘩がおさまった。 終わっても凄い険悪なムードだったけど…佐々木くんだけは単純だから数分で機嫌がなおったみたいで 2人を楽しそうに眺めて、ちょっかいかけて、笑って、殴られてた。 佐々木くんは生粋のバカなのかもしれない。 それから数時間後の夜中。 目を開けると、そこには斎藤くんが居ました。 「さ……っ!」 斎藤くん!?って声を出そうとすれば、物凄い勢いで口に手を置かれた。 え、なに? 嫌な予感しかしないんですが。 まあ、斎藤くんが何回か押し倒している場面を見たけど、それと少し違うのは 本当に、隣に居るだけっていう。 体も拘束されてないから、身動きは全然取れる。 「悪いが…大きい声は出さないでくれ」 小声で囁いた斎藤くんは、いつもと違って…少し不安そうな顔をしていた。
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