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USJではなく俺で楽しみ出した奏を軽く睨みながら…今度はジョーズに乗った。
これ、乗ってるだけだから素晴らしい。酔わない、怖くない。
「なあ奏!俺さ、これが欲しかったんだよ。一緒に付けない?」
そしてなにより、USJで1番楽しみにしてたのはグッズ。
ジョーズのやつが1番、男が付けててもまぁまぁ理解出来るデザインなのだ。
カチューシャがジョーズの口になってて、それを付けるとジョーズに頭を食べられるっていうデザイン。
「目…キラキラし過ぎ」
「え?だってこういうとこ来たらパークに染まるのが決まりだろ!?」
そう言って笑うと、奏はわざとらしく溜め息を吐いてカチューシャを2つ手に取った。
そしてレジへ。
支払いを済ませて無言でカチューシャを付けた奏は、これでいい?って俺にも付けてくれた。
「…最高っす!これで2人ともUSJに染まったね!」
「伊織が喜ぶことなら何でもしてあげるよ」
「ホントに?じゃあ次はスパイダーマンに乗りたい!」
奏の手を引いて、最初に見て回った時に覚えたスパイダーマンの場所まで早歩きで向かった。
そういえば…って、カチューシャの代金を返そうとすると、これは奢りだからって断られた。
男前すぎる。
奏は奏で、女の子と回るのを阻止したことを少し悪く思っているらしい。
まあ、その気持ちはものすごーくあったけど…奏と回るのも楽しいからいいのに。
何か関係は別の方へ向き始めてるけど、やっぱり親友と一緒に居て楽しくないワケがない。
「よし!スパイダーマン乗ったら奏の乗りたいものに乗ろう!」
「ハリウッドドリーム」
「絶叫マシンは却下します!」
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