飼い主の虎太郎くん。

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モラル的な意味合いでも、校則でも…こういう行為をしていいわけがない。 するなら、家でしろ。 それが当然の考えだ。 先生が止めようものなら、男らしいだとか、必死な姿が可愛いだとか… 止めに入った人間に襲いかかる。 力も強いし、数をこなしているからか、無駄に上手いテクニックを駆使して 先生までその気にさせてしまう。 そんなことがあり得るなんて…とも思うが、先生達はここのOBが多い。 つまり、ホモしか居なかった時代の人間。 陸は顔立ちが整っているからか、先生達もコロリと落ちる。 まあ、事後は先生も我に返って自分の失態に気付き、かなり後悔していたみたいだけど。 それもそうだ。先生と生徒が関係を持つなんて…漫画じゃあるまいし。 「ねえ…コタちゃんが見てるよ。見られて感じるなんて…変態だね」 見てないし、行為を盛り上げる言葉で俺を使わないでほしい。 ……その当時も同じクラスだった俺と陸。 見た目では考えられない陸の馬鹿力に勝てて、なおかつ靡(なび)かない俺だけがこいつを止めれる。 それを知った先生達が俺を頼るのも、無理はないのかもしれない。 陸に襲われそうになった時、押さえ込んでくる陸を引き剥がし、用があるからと立ち去った俺。 あの瞬間を見られていなかったら、こうやって陸のお守りをすることも無かっただろう。 自分の事に興味は無いから、おとなしく身を委ねても良かったけど… あの日、洗濯物を干し忘れていたことを思い出したから急いでたんだ。 あの洗濯物が…今の俺の非日常を作ってくれたのかもしれない。
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