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驚いた。
私とそっくりの人物が、隣に立っていた。
「・・・どうしてちゃん」
「あんたに踏まれたとき、すごい痛かった。本当に、痛い痛い痛い痛い」
「あんたが私をひどい目に合わせたとき、すごい辛かった。辛い辛い辛い辛い」
「それで、あんたを嫌いになった。嫌い嫌い嫌い嫌い」
「でも、あんたはあたしたちの作者。偉い人だった。あたしたちはあんたに逆らえない。偉い偉い偉い偉い」
私にそっくりの、私が作り出したキャラクターが、喋った。しかも、同じ言葉を何度も言う。もう止めて。
「あんたは、あたしたちに全てを押し付けていた。あたしたちなら、漫画の中のキャラクターなら、何も感じないと思ったんだろ?」
「だが、それは大間違いだった。違う違う違う違う違う!!!」
自分にそっくりのキャラクターが、一層声を荒らげて叫ぶ。
「こんな時に、どうしてちゃんビームが使えたらいいのにね」
自分にそっくりのキャラクターは、そう呟いて不気味に笑った。
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