素直な気持ち

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素直な気持ち

タクシーに乗ってからは、 なんだか落ち着かなくて 身も心も宙に浮きっぱなしの私。 だけど繋いだ手は離れる ことなくずっとそのままで 流れていく栄の街並みをボーと眺めながら、狭いビルの合い間を抜けると、タクシーは大通りから高速へ入って行く。 っていうか…あれ? 「ねぇ…裕…どこ行くの?」 「えっ?だから俺の家」 「道…違くない?」 「あぁ~引っ越したんだよ今一人暮らし」 「あ…そ、そうなんだ…」 もう今では、なんの会話してるかもよくわからない。 いや、一人暮らしっていうのは、ばっちり耳に届いた。 引っ越したなら、 道が違うの当たり前か… じゃぁ… 私、本当に帰れない…?
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