35人が本棚に入れています
本棚に追加
こんにちは。
あたしの名前はひまわり。
小学一年生。
今日もいつも通り登校する。
ピカピカのランドセルに、ひまわりのように黄色い帽子。
とっても嬉しい。
……あ、ひまわりと言っても、お花の方です。
あたしは肌色。
透き通るような肌で、誰もが振り向く美少女なの。
セミロングの黒髪。
その上にいつも帽子を被る。
暫く歩き進めると、信号に捕まった。
歩行者信号機の青のランプが点灯すれば、左右を確認して横断歩道を渡る。
少し待って、歩行者信号機が青に変わった。
ランドセルを一度上に背負いあげる。
そして、ただ渡るのではない。
周りの皆はしていないこと。
《バッ!!》
素早く左右を確認し、右手を天目掛けて高く挙げる。
これは担任の先生が言っていたこと。
〝自由の女神って知ってるぅ? 片手を挙げているでしょ? これはね、横断歩道を渡る前のポーズなの!〟
周りからボソボソと声が聞こえてきた。
「……あら、可愛いわねぇ」
「……学校で習ったのかしら、偉いわねぇ」
可愛いとか、慣れていない。
火照った顔を隠し、誰よりも早く横断歩道を渡りきった。
そして、
一人で淡々と歩いて行き、只今学校に到着。
最初のコメントを投稿しよう!