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「うわっ」 碧が急に立ち上がり、私の方へ移動したから観覧車がぐらついた。 「やっぱり亜稀ちゃんの隣は落ち着くなー」 私の隣に座って、私の肩に頭を持たれかけた碧。フワッと香ったいつもの優しくて温かい、私の好きな香り。 「あんたって…やっぱり軟派な子」 そして私は可愛くない大人な女。やんなっちゃう。碧が私の肩にもたれ掛かって嬉しいし、ドキドキしてるのに。それを誤魔化す為に思ってもない事を。 「えー?俺は一途だよー?」 一途…そうね。そうだよね。さくらちゃんが自分を見てくれなくても、振り向いてくれなくても、貴方はあの子を想い続けてる。 「でも、軟派になるのもいいかも?」 「え?」 いきなり碧は私の頬に軽くキスをした。
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