第1章 -願い叶う-

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眉間に皺を寄せ無言で進む 土方に頼まれ意識のない万里を抱えて ―…しかし、やけに軽い… もしや食事も出来ぬような貧しい暮らしを? それならば此処に来たのも頷ける 一人問答する間に空いてる部屋に着いた む。どのようにして布団を出せば…… 仕方ない、すまんが少しの我慢だ 抱き抱えていた万里を『ヒョイ』と肩に担ぐ 「ぐぇ」 蛙が潰れたような声が聞こえたが、気にせず押し入れから布団を出し、そこに万里をそっと下ろせば傍らに座り食い入るように眺めた 「………」 やはり―… 息が荒い 喉元を触れば自分よりも遥かに熱い だが…… 『目を覚ますまでついててやって欲しい』 そう、言われた 敬愛する副長に よってこの場を離れるわけにはいかず ただ、ひたすら万里が目覚めるのを待った
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