第18章 万里の過去

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これを機に一人の時間が増えた 何をするわけでもなく ただ、一人本を読んで時間をつぶす 最近気になっているのは授業で少し触れた『新撰組』 幕末に実在した剣客集団 最初はほんの僅かな興味 図書館で関連の書籍を探して読んでみると、これがまた面白い 進学校だけあってか、専門的な本が多いのも幸いして万里はどんどんのめり込むようになった 空いた時間にお気に入りの桜の下で読書をするのが日課となる 男たちの生き様、彼らの揺ぎない信念 そのどれもが万里の心を揺さぶり、感動すら覚える ただひたすら本に没頭する時間 この時だけは幸せだと感じられた
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