第1章 -願い叶う-

5/19

908人が本棚に入れています
本棚に追加
/406ページ
どどどどどうしよう… こんな爽やかイケメンの土方とか知らないよ!? それは山南さんのポジションでしょうが …えぇ~…なんだろ、スッゴイ違和感…… さらりと名乗りを上げたが、内心では驚きを隠せない万里 土方の背後でアワアワしていれば 「此処です」 道場に着いた 中では数人の浪士が木刀片手に仕合をしている おぉ…流石新選組…いや、浪士組か 万里が感心していれば二人に気付いた者が声をかけた 「あれ、また入隊希望者?」 「そうなんです、手合わせ願えますか?」 わ、可愛い 僅かに背が低いが、愛嬌のある笑みを浮かべ近づいてきた者に興味が移る ん~…沖田総司?藤堂平助? いやいや、待て アレが土方だからまさかの永倉新八!?それとも原田左之助とか!? ……うっわ、こえぇー アレが永倉、原田だったらちょっと引くかも…… あ、でも斎藤一ならアリかなぁ 一人(勝手に)思考を巡らせ目を白黒していれば『どうぞ』と差し出された木刀 「あ、ども」 会釈をしつつ中央まで進めば先程の可愛らしい人が対峙する 「ヨロシクオネガイシマス」 軽く礼をすれば構えた ピリリと刺さるような空気が心地良い ―…この瞬間は…好きだな 空気を吸い込み閉じられた瞳を開く と、同時に『初め』の声が上がる
/406ページ

最初のコメントを投稿しよう!

908人が本棚に入れています
本棚に追加