第1章 -願い叶う-

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「あんた、強いな」 「え、負けてますが?」 「すっげー速いじゃん」 「だから負けてますってば」 「なかなかやるなぁ」 「や、だから……もう、いいや」 早口でまくし立てられ最早どうすることも出来ない万里 ガックリと肩を落とし項垂れる万里に近付いて来たのは土方と先程手合わせした男、それにガタイの良いゴリ…ゲフンゲフン、貫禄ある男 「先程の動き、なかなかです 此方としては合格です」 ヨシッ、昔取った杵柄っ……? 小さくガッツポーズすれば『ありがとうございます』と頭を言下げた それからは他の入隊希望者が手合わせするのを眺める 元より運動神経抜群で頭の良い万里 見とり稽古だけでも得るものは大きかった ……それに…新撰組の面々がどれ程の使い手かも分かるし、ね しっかし、殆ど負けなしだね あの可愛いの あ、名前聞いてないや
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