二大イケメンの迷走

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「あ? あぁ…お前か」 あたしの声に立ち止まった彼は ふっと少しだけ 柔らかい表情になる 「お、おはよう“佐条くん”」 あたしはわざと その名前で呼んだ 「だれよあの女」 「佐条くんに慣れ慣れしい」 周りの女の子は ひそひそと噂をし始めた 「佐条……?」 有宮くんは 一瞬、眉を寄せて あたしを睨む 「女の子たちが 怪しがってるから 佐条くんぽくしなきゃ」 あたしはコソっと 彼に近付いて囁いた
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