4人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ?
あぁ…お前か」
あたしの声に立ち止まった彼は
ふっと少しだけ
柔らかい表情になる
「お、おはよう“佐条くん”」
あたしはわざと
その名前で呼んだ
「だれよあの女」
「佐条くんに慣れ慣れしい」
周りの女の子は
ひそひそと噂をし始めた
「佐条……?」
有宮くんは
一瞬、眉を寄せて
あたしを睨む
「女の子たちが
怪しがってるから
佐条くんぽくしなきゃ」
あたしはコソっと
彼に近付いて囁いた
最初のコメントを投稿しよう!