殺戮ハニィポット

chapter 1 JK殺人事件(探索編)

　ぱっと開く。名前は……土崎都(つちざき みやこ)。体の感触で「ぶら下がってない」のは気づいてたから、性別は女。OK。学校は、松稜学院高等部だと? え? なんでそんなお嬢様お坊ちゃま学校に通ってやがるんだ、あたし……。いや、あたしが好きで通ってるワケじゃないんだけど。
　やりづらいな。目立ち過ぎる。ニュースバリューもあり過ぎる、ような。と言っても、ここをあたしが「改定」は出来ないので、どーしようもないけど。
　通学路の確認が今日はメインだな。名前は知ってたけど、通い慣れてはいないから、今日1日で体に染み込ませておかないといけない。通学にかかる時間と、電車やバスの時刻も把握しておく必要がある。
　そんなワケで。
　……あれ? つか、クローゼットがナイ? 壁に制服はブラ下げてあるけど。もしかしてまた押入れ改造してんのかな。
　ああもう。時間がもったいないから、いいやコレで。この時代なら、日曜日に制服来て歩き回ってもどうこう言うヤツはいないでしょ。「なんちゃって制服」な衣装で歌い踊るアイドルグループ、いたよね、確か、47だか48だか、そんな名前の。