殺戮ハニィポット

chapter 1 JK殺人事件(探索編)

　※

　街に出る。土地勘残ってるの嬉しいなぁ。自分の家から出て来て、「あのう、駅はドコですか?」はさすがにカッコがつかない(「生まれる前」に何回もやってるけど)。
　駅までの道で学校の場所調査。これに慣れちゃうと、インターネットがない時代に「生まれた」時の絶望感ハンパないんだけど、ここ最近は幸いに何とかなってる。つか、インターネット自体が、普及してもうかなり時間が経ってるからなのかも知れないけどね。
　うん。どういうワケかあたしは、ある一定の過去以前には「生まれた」ことがない。しかも、何度も「死ぬ」うちに、「生まれる」時代はどんどん後ろにズレてる気がするんだ。正確な記録残してないので、なんとなく、でしかないんだけど。
　それはそうと、あっさりと調べはついて、スマホOS標準の地図機能で確……認……あぁあぁあ。この地図最悪に使いにくいやつだ。げっそりして別のアプリをダウンロード。再確認して、学校の最寄り駅を特定する。
　駅に着いて、時刻表を写真で撮っておく。サイトでも調べれば出て来るけど、一応。この時代のケータイ会社は通信障害がお家芸だもんね。
　電車に揺られて、乗り換えて。乗り換えが1度で済んで良かった。もちろん、ホームからホームへ移動する時間を、何度か歩いて確認しておくのも忘れない。