chapter 1 JK殺人事件(探索編)

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 ※  あたしが「生まれる」時には、両親も祖父母も兄弟姉妹もいないコトになってる。未成年の場合は、顔も知らない遠い親戚が一応親権者、みたいな「設定」ではあるんだけど、実際、そんな親戚はいないのが普通だ。自分の「死後」にどーいうことになってるのかはもちろん知らないんだけど、「死体」の身元を頑張って捜そうとする警察の皆様にとってはヤな仕事だろう。  身元不明で処理されるのが、あたしにとってもベストなんだから、それでいいんだケド。世間があたしの「死」を、あんまり長く引っ張るような状況だと、「改定」後に「次」に移れなくなる。  時間計りながら家に戻って来る。近所に確かコンビニが……あった。よし。と言っても、あたしは基本的に食事はあんまりしない。お腹は空かないようになってる。でも、生活に必要なモノは買わないとならないし、エンターテインメントの一種として、モノを食べるのは、楽しい。ただ、今日はちょっとくたくたなので、場所を確認するだけで引き返す。  家に戻る。家と言っても、なんていうのか……オフィスビルの2階が住居です、みたいな建物だ。その2階に部屋がある。  ココは、あたしが「生まれ変わる」時に何度か住みかになっているので、たぶん、大家さんがいい感じにイイ加減で、住人の素性に頓着しない系なんだろう、と推測してる。あたしみたいな立場にとって、それはワリに重要な要素なのだ。あまりおせっかい…ケホン、親切な大家さんだと余計なウソをつかないとならなくて、いろいろメンドクサイから。
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