chapter 1 JK殺人事件(探索編)

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 ※  無事に起床。軽く身だしなみを整えるのみで、いざ学校へ出発。出かける直前に、そういえば教科書ってドコ!? とか基本的なところに焦ったりしたけど、机の周りに見当たらなければガッコのロッカー辺りにブチ込まれてるんだろーな、と思って早々に諦めて出て来た。今まで学生で「生まれた」時はたいがいそうだったし。  ちなみに例によって食事はしてない。入るものがないので出るものもない。あたしの場合、実は汗をかくということもないので、一般的に言って風呂に入る必要も(普通の人ほど頻繁には)本当はない。ただ、どんな生活空間にだってホコリは舞ってるので、汚れない、とは言い切れず、顔を洗ったり髪を梳かしたりはする。髪の毛は整えないとさすがにちょっとね。ショートカットだからさほど大変でもないけど。  汗をかかないというこの性質(?)は、まーありがたいって言えばありがたいんだけど、夏にはちょっと困る。全くかかないのはそれはそれで不自然だからだ。  だから夏に「生まれる」と制汗剤マニアになる。汗を止めるためにつけるんじゃなくて、汗をかいてない言い訳のためにつける。  家出る前にスプレータイプやウォータータイプ使って、全身から過剰なくらい香り発散させときつつ、「あたしにはこれすごく効くみたいでー」みたいなテキトーなこと言って、バッグにシートタイプの忍ばせておいたりする。
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