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琉可は、はぁ、とひとつため息をついた。
やはり早々に切り上げよう。
そう思い席を立とうとする琉可を、気づいた母が必死に止める。
「お願いやから、大人しくしとって!せめて、もう少し目立たないときに出て、ね?」
「……この頭じゃ、何やっても目立つやん」
そう言って琉可は自分のきれいに色の抜けた金髪をつまむ。ショートボブにゆるいパーマがかかっているため、毛先がかすかにきらめいた。
「……やっぱ出る。終わるまで外、ぶらぶらして…「それでは!歌っていただきましょう!」」
琉可の言葉に司会者の声が重なった。
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