Prologue ~Aquarium~

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店内を見回すと、水槽はざっと五つあった。 マスターがいるカウンターの奥に巨大な水槽が一つ。 テーブル席の方に二つ。 俺の横と、彼女の向こう側に一つずつ。 それぞれの水槽には数えきれないほどの熱帯魚が泳いでいる。 「なるほどね…」 この中からクマノミ一匹を見つけるのは至難の技だ。 「一分以内に見つけられたら、あなたの家、行ってもいいよ」 「なんで俺んち?」 「安いホテルなんかで抱くつもり?」 思わず笑ってしまった。 この感じ、だいぶ遊び慣れてるな……。
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