Prologue ~Aquarium~

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「ゲーム、してみる?」 「見つけられなかった場合は?」 「帰るに決まってるじゃない」 その潔さに、あそ…と苦笑する。 上体をひねって、大きな水槽を眺めた。 「本当にいるわけ?」 「マスターがいるって言ってたんだから本当でしょ。スタートしていい?」 彼女は俺の腕を引き寄せて、身につけている腕時計を見下ろした。 徐々にその気になってきて、それでも頭のどこかで諦めつつ、頷く。 「じゃあスタート」 店内にある水槽を見渡した。 オレンジ色の小さな魚を探して。
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