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夜。
空を埋め尽くすのはどこまでも果てし無く広がる黒と、点々と白く輝く星々や月。
辺りには新しい住宅が建ち並び、この日常的な景色は静寂に包まれている。
人々は既に眠り、灯りと言えるものはきれかけた白い電灯と月の明かりくらいしかなく、それらが薄暗く地面を照らしている。
そんな日常の一コマに私は存在し。
その中の、異常が私の前にあった。
周りに広がるのは無数の魔法陣。
魔力を体内に蓄積していない人には見えることがない、魔力によって描かれた陣。
その魔法陣が光りながら私の周囲に張り巡らされている。
別に、驚くことはない。
魔法はこの世界にとっては日常でもなければ、その存在すら知ることなく一生を終える物が大半だが、生憎私の中ではもう既に日常になりかけていた。
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