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「ひゃ、あっ、ああ、やっ、変になっちゃっ――あああああああっ!!」
「ああっ、ティルア、ティルア……!
はぁっ、……っ!
……ああっ、愛してる――」
ティルアの中で動くアスティスが何度も脈打って動きを止めた。
浮かび上がる大量の汗粒と上がる息。
乱れた金の髪を掻き上げて、アスティスはインディゴブルーの瞳をふっと緩めた。
瞳に涙をたっぷり含ませてくてっと横たわるティルアの頬に口付けを落とすと、彼はティルアの汗ばんだ栗色の髪を指で梳いた。
「んう……はぁ、はぁっ……アスティス、……こ、壊れちゃうかと思っ……」
「この俺が君の可愛い顔を見ているだけで満足出来るはずがなかった……ごめん」
「ん……っ」
髪を梳く手をさらったティルアはアスティスの手に小さく唇を弾けさせると、熱いままの頬に擦り寄せた。
「少し――このままでいて……」
緋色の瞳がアスティスを見つめる。
彼は鼓動をおかしくさせながら、ティルアの瞳から目が離せない。
「アスティス……大好き」
細められた笑みに、アスティスが顔を真っ赤に染めてティルアを抱き締めた。
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