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「ほんま可愛いなあ~」
「うん…そうだね」
ボンヤリ見とれている俺の頭を徹平がコツンと叩いた
「妙な行動起こしたら、慎ちゃんに殺されるぞ」
「殺さ…って、ナイナイ。可愛いなって思っただけ。それだけ、ホントに」
体の前で必死に手を振る俺に『冗談やって』と笑い階段を降り始める。
「じきに皆わかるわ。慎ちゃんの強さも、千聖ちゃんの一途さもな」
「副会長、そんな強いの?」
「ここの学校で頑張っとったら、嫌でも強なるて兄貴の彼氏が言うとったわ。その中でもベスト3はかたいやろってな」
「へえ~、すごいね…………え?“彼氏”が?」
立ち止まった俺に『そうや、剣道がめっちゃ強いな』って続けている。
ちょっと待って…
「書記さんて…男?」
「今さら何言うてんねん。ここ男子校やんけ」
そうだ!
ここは男子校…男だらけの学校じゃないか。
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