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「あ、今ごろ慎ちゃんと千聖ちゃんが男同士やって気づいた?」
「うん!だって…あの二人違和感なくて。並んでたって自然だったから、根本的な部分で忘れてた」
「そんなもんや」
徹平はバシンと俺の背中を叩く。
「人間は雄か雌か…たまに真ん中かだけやんけ。どの組み合わせ出来てもおかしないわ」
「そう言うもの?」
「そう言うもんや。せやから、兄貴の恋人が彼女から彼氏になったって聞いても、可愛い千聖ちゃんが慎ちゃんにゾッコンやって聞いても、そら普通やさかい驚きもせんわ」
見た目とは違う豪快さに、なんだかさらに親近感がわく。
「せやけど、典孝はよう見たら可愛らしい、こねくりまわしたい顔しとるさかい、気ぃ付けとけよ」
「こねくり?何を気を付けて?」
「そのちっさい可愛いおケツや。ここはハードな学校らしいからな。ほんだら、初部活頑張れよ。また夕飯に会おや」
徹平は鼻唄を歌いながら手を振り行ってしまった。
「はい?何が…ハード…なの?」
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