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「儂が校長の大田原権蔵である。
漢たるもの、常に己を磨き、己の限界を超えるべし」
入学式、壇上では“校長”だと言うジジイが、マイクを吹っ飛ばした直後、スピーカーから煙が立ち上った。
（なに…このジジイ）
目の前でマイク不要なデカイ強烈なダミ声を張り上げてるジジイに、新入生は全員、目が釘付けだって。
強烈って言やあ、この校長の格好がスゴイ。
鎧って言うのかね？
そんなのつけてるんだけど…
（何のコスプレ？）
目が点になっている大多数の生徒の中にバカもいるもんで…
「ぎゃっはははは…な…なに？スッゲー！何のゲームのキャラだよ？」
腹を抱え転げ回らんばかりにウケているのは、どうやら俺と同じ新入生のようだ。
確かに…何かのゲームのキャラだろうか？
そう言われれば、そう見えなくもない。
頭には真っ黒な長くとがった耳みたいなのが出てるし、体には鎧っぽいのを着ている。
『なんかの映画のボスにこんなやついなかったかな？』
こんなことも頭をよぎったそのときだ。
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