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みんな思い思いの魔導具を作成していた。ある者は指輪をある者は筆記用具を魔導具へとしていた。
……ペンが魔導具ね。嫌な予感しかない。
チナが席を立ち、俺のもとへとやってきた。
「星空さんは何をマテリアルにするの?」
「んー、やっぱりこのペンダントかな。」
「それ、星空さんが大切にしてるものよね?大丈夫なの?」
「いや。だからこそ、だよ。」
そう。このペンダントはきっと俺の道しるべになる。だからこそこのペンダントを魔導具にする。
いざペンダントを魔導具にするべく術式を書いていた最中、横で男子生徒がふざけあってるのが見えた。
「このペン使ってみ?」
「ん。あぁ。」
もうひとりの男子生徒がペンの先をノックした瞬間。
バチッ!
「痛ッ!?なんだこれ!」
「ぎゃははは!騙されてやんのー!それは魔導具デース(笑)」
……なんとなく予想はできた。雷属性の魔法石をペンに取り付ける際、ノックすると操者に微弱な電流が流れるように設定したのだ。
その後イタズラ魔導具(ビリビリペン)は没収され、その男子生徒は教師に怒られていた。
「男子ってどうしてバカなこと好きなんだろうね」とチナ。
俺はそれに同意した。
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