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1.《時空間移動における個体及び記憶媒介は維持するものとする。》
2.《なんらかの要因により個体情報が上書きされた際、その個体の記憶情報は削除する。》
3.《主の以降により個体の時空間移動及び個体情報の書き換えがなされた場合、その個体と記憶の両方を維持する。その上で必要に応じ記憶情報を保護する。》
「と、まぁこんな感じかな?」
神はにっこりと笑ながら答える。
なるほど…わからん。
「簡単に言うと…性転換すると記憶が消えちゃうんだよ。」
「説明が雑すぎるだろ!もっと詳しく頼む」
「ふぅ…仕方ないなぁ。性転換には二通りあってね。」
「おう。」
「一つは"転生型性転換"。これはその存在をまるっきり別の存在として生まれ変わらせること。」
「ほう。」
「もう一つは"改変型性転換"。これはなんらかの要因によって姿を変えられてしまうこと。」
「つまり?」
「前者は別の存在になるから記憶は消去される。後者は存在そのものを変換するから記憶は消えないんだよ。理解できた?」
「……あぁ。なんとなくは。」
「じゃあ、ボクは行くよ。」
「ちょっと待て!俺はこれからどうすれば!?」
「それはキミが決めることだ。じゃあねえー♪」
神は瞬く間に姿を消した。
これからどうしろっていうんだ。
俺は着替えを済ませて部屋を出た。
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