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部屋を出てすぐに神が戻ってきた。
「あ、そうそう。補足として説明を忘れていたよ。」
「なんだよ。帰れよ。」
「冷たいなぁ。せっかくイロイロと教えてあげようと思ったのに。」
「……ぜひ、お願いします……。」
「さっき性転換すると記憶が消えるとか話したよね?」
「あぁ、あれな。」
「じゃあ、なんでキミの記憶を封印したかと言うとね。」
「………。」
「この世界においては、キミがいた世界の記憶は不要だからさ。」
「俺のいた世界の記憶が不要?」
「そう。キミのいた世界の技術はこの世界ではなにひとつ使い物にはならないだろう。でも、その知識は役に立つかもしれないから全てを封印してはいない。」
「そう、か。」
「必要に応じて記憶の封印は解除してあげる。じゃあ、またね。」
今度こそ神は姿を消した。
前の世界の記憶…か。
一体どんな世界だったのだろう。
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