6人が本棚に入れています
本棚に追加
序章
これから読んでいただく物語は、
ある小さな会社で起こった密告が原因で引き起こされた人間ドラマを忠実に描いたものである。
世間でも注目されているサービス残業が発生していることを誰かが労働基準監督署に密告したことが始まりだった。
密告した犯人、
それはなにを隠そう、
この私だ。
私が誰であるのかは物語を読んでいただく中でわかってもらうことにして、
ここでは舞台となった会社のことを簡単に説明しておくことにしよう。
物語の舞台となったのは、
東京池袋にある小島デザイン研究所という、
販促物デザインの企画制作を行う会社だ。
会社とはいっても、
社長を含めて八人しかいない事務所みたいなところだ。
最初のコメントを投稿しよう!