数奇な世界

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  「ん面白い それでは私がご説明しましょう クライスト、みなさんご存知の通りドイツの学者ですね 彼が世界で初めて静電気を実用化したわけです 彼が静電気を発見したきっかけ、それは極めてシンプルな理屈でした 瓶が帯電し、その内部に触れると感電する たったこれだけの事でした ですが、すべてはそこから始まったと言えます 時を同じくして、」 司会「先生、先生 その話は電気の発見 "から、"ですよね」 教授「はい、まだほんの触りなのですが難しかったですか?かなり、小学生レベルまで落としたつもりでしたが」 司会「わかりますわかります、先生のおっしゃりたい事、私にはわかります 出来れば、読者に読みやすく行間を少し空けて話して欲しかったのですが それは置いておきましょう つまり、先生のおっしゃりたい事は 現在の科学でも解明出来ない事が、近い将来に解明されることも有る その理屈は、知ってみれば実にたわいのないと思うような事 という事ですよね」 司会が早口でまくし立て、ガレリオの言葉を締めようとする ナイス!ナイスだ司会! だが、ガレリオも負けてはいない こうして場を設けて貰ったからには、とにかく喋りたいのだろう 「ん面白い しかしながら君、私が言いたい事はそれに留まらず、」 ここで、チャンネルを変えられる事を察したのか司会が遮る  
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