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生徒達のキラキラした視線を浴びるのは、やはり何度目でも心が弾む。
自分の話に感心を持ってもらえるというのは、ひょっとしたら教師にとって最高の喜びなんじゃないのかとも、たまに錯覚することがある。
しかし、それは少し違うのだ。
そうじゃなくて、僕が彼らに教えてもらった教師にとって最高の幸せとは、
「これは、僕が教師になりたての頃の話だ。新米中の新米。教師1年目の僕はとある私立の女子中学校に勤務することになった。そしてその指導係となったのが‥‥‥」
これから語るのは、そんな大切なことを教えてくれた彼の話。
寝癖の目立つ、うねった癖っ毛の黒髪。
鼻の先までずり落ちた眼鏡、その奥の年中寝ぼけてダルそうな目。
スーツの上にはいつも白衣を纏い、口に随時何かを咥えている。
そんな不思議な雰囲気と、不可思議な人脈を持つ不可解な性格の彼。
その彼を取り巻く人たちと、僕との非日常的な日常。
僕をひととき本当の英雄(ヒーロー)にしてくれた、センパイ(脇役)達とのドタバタコメディーを。
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