第1章

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それから青木クンの病院を後にして、二人で自宅へ歩いて帰った。 その間も、涼はずっとわたしの手を繋いでくれていた。途中、ファーストフード店の看板を見るなり 「俺、腹へった。お前も、なんか食えよ」 「うん」 ファーストフード店で、ハンバーガーを食べて、また、二人で歩道を歩き出 した。 わたしの手はずっと涼の手に包まれている。 「涼……今日は、診察料とかお金いっぱい使っちゃったね」 「うん。まあ、今度借りを返してくれればいいから」
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