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ただ、心配なのはまりちゃんで。
お店が終わったあと、まりちゃんを呼んだ。
「まりちゃん。」
名前を呼ぶと、ぽーんと鞠が跳ねる音がして、まりちゃんが現れた。
「いずみー。なあにー。」
無邪気にとてとてと寄ってくる。
「あのね。今度、お店が休みの日にちょっと泊まりに出かけるんだ。」
「おとまりー?」
まりちゃんが首を傾げる。
「うん。それでね、人間の宿だからまりちゃんを連れていけないんだけど・・・誰にも見えないんなら、ついてくるかい?」
まりちゃんは、ちょっとだけ考えて、ふるふると首を振った。
「だって、このお店についてるんだもん。あんまり遠くに行けない。」
そうか。
ロキとの戦いの時にお地蔵さんを取りに行ったのは、まりちゃんにとってすごく頑張ったことだったんだ。
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