第1章

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『お疲れー』 『お疲れっした―』 気が付いたらショーキチは円陣の中にいた。全員汗だくで肩を組み合っているのは、自分の大切な仲間たち。苦楽を共にしてきた四人の仲間。 やっと、この五人でデビューすることができた。それは短いようで長い道のりだった。ライブで歌うことはあっても、デビューとなるとまた話は別だ。 デビューしたことでやっと認められたような、苦労が報われたような気がした。 そして、それを共に喜べる大切な仲間がいることがショーキチにはなにより嬉しかった。 『ショーキチさ、歌い方変えた?』 『あ、それ俺も気になった。なんか気合入れ過ぎな感じした』 ショーキチは言われて自分の歌い方を思い返す。確かにCD とは違う歌い方だったかもしれない。でもそんなに気になるほどだったのかなと、頭を掻いた。 『ねっさんがシンプルなだけに、ショーキチの歌い方が目立つんだよな』 『そうかな』 次は気を付けよう…そう思った時だった。 「お前が書いた曲なのに、なんで指図されないといけないんだ?」 声のした方に目を向けると、壁にもたれ腕を組んだSWAYが立っていた。
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