残酷な世界

4/5
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
警察の中にいた1人が 黙って私の手を引いた。 「おかあさん!おとうさん!」 私は必死に叫んだ。 必死に抵抗した。 けれど私はまだ 中学生になったばかりの か弱い女の子だった。 血と雨が入り混じって にじんだ可愛いピンクの服は もう可愛げがない苦しみだけ が残った服になっていた。 家にはたくさんの知らない人が 出入りをする中、 びしょ濡れの服、 汚くなった靴で、 黙々と私の家へと上がり込む。 家からフラッシュが光り、 知らない人たちが お父さんとお母さん を運び出す。 私はそのあと、 警察署へと連れて行かれた。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!