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警察の中にいた1人が
黙って私の手を引いた。
「おかあさん!おとうさん!」
私は必死に叫んだ。
必死に抵抗した。
けれど私はまだ
中学生になったばかりの
か弱い女の子だった。
血と雨が入り混じって
にじんだ可愛いピンクの服は
もう可愛げがない苦しみだけ
が残った服になっていた。
家にはたくさんの知らない人が
出入りをする中、
びしょ濡れの服、
汚くなった靴で、
黙々と私の家へと上がり込む。
家からフラッシュが光り、
知らない人たちが
お父さんとお母さん
を運び出す。
私はそのあと、
警察署へと連れて行かれた。
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