prologue

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その3人の会話を、たまたま聞いてしまったのは……。 「スクープ。学園のアイドルがまさかの女子で賭け事!?なんてね。」 人気小説家、四ノ宮である。 3人を視界の端に入れていたが、興味をなくしたように視線を外し、その場に静かに寝転がった。 「つまらん。ネタにならん。」 そしてそのまま、目を閉じた。 「いっそ、新聞部にでも教えよっかな。その方が面白くなりそうだし。」 クスリと笑ったが、次に何か考えるようにして、うーんと唸った。 3人の気配が消えた頃、静かに起き上がって軽く背伸びをした。 「んーー。よく寝たー。寝てないけど。」 外していたメガネを掛け直し、その場を立ち去った。 「やっぱりやめよう。新聞部に教えたら、騒がしくて眠れそうにないしね。」
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