痛い女の実態とは

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『付き合った経験が少ないから顔で判断しちゃうのは分かる。でもそれは百歩譲って大学まで』 結婚どころか、付き合った経験なんて一人だけ。しかもたった1ヶ月間しかないのだから、あって無いようなものだ。 『何回も言うけど結婚したいなら、それを見据えた上で相手を選ばなきゃだめなんだよ。それなりに収入もあって、一緒に暮らしていけそうだなとか、まぁ悪くないとか、そういう人が一番なんだから』 結婚は、したい。 でもそんな私に一緒に暮らしていけるのかなんて分かる筈がないし、そもそも「まぁ、悪くない」で付き合えたら、こんな苦労はしてない。 世間では、三回は来ると言われるモテ期。 私にぴったり三回来てくれたのは、フラれ期。 それは三年に一度という周期で、やって来てくれて笑っちゃうくらい、全部、一方通行に終わった。 でも原因は分かってる。私が、不相応な相手を好きになってしまうから。 初めてちゃんと好きになったのは、中学の同級生。 絵に描いたような爽やかな、人気者のスポーツ少年。 2年の春には彼女さんが出来ていたし、ただ見ているだけで幸せだった。 今思うと、告白する勇気なんかなかっただけだと思う。
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